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- 2024.01.28 Sunday
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最近、平成23年度に作成した『意欲を持って働き続けられる介護の職場づくり支援事業 〜参考資料集〜 』という冊子を手渡すことが多くなっています。
この冊子は「介護人材の定着」を目的に、前年度(平成22年度)に実施した「鹿児島市介護人材定着マネジメント支援事業(鹿児島市委託事業)」で得られたデータやノウハウを集約したもので、年度末(平成23年度末)に鹿児島県内に点在する介護事業所(居宅介護支援、在宅系サービス、入居系サービスなど約1,200事業所)に郵送しました。
しかしながら、送付先の介護事業所からの反応はほとんどありませんでした。
それでも、「せっかく作ったのだから何かの役に立てて頂こう」と100部ほどは手配りで関係各所にお届けしましたが、そちらからも特に反応がなく、余った200部ほどの冊子はダンボールの中に押し込められ、自宅の片隅で眠ることとなりました。
当時はまだ、どこの事業所も、事業者も、言葉では「人材定着が大切」と言いながら、本心でそう思っているわけではないのだな...と痛感させられました。
ところが、最近になって「人材定着」に関する相談を受ける機会が増えてきたため、この冊子をダンボールの中から引っ張り出してきました。
そうして、相談を頂いた方々に、冊子に綴られたデータやノウハウの内容をご説明差し上げると興味・共感を示され、「この冊子を頂けませんか?」と言われることが多くなっています。
6年前には誰にも目を向けて頂けなかった冊子が、今になって興味・関心を惹くとは...まさに『予想通り』の展開です。
実は、当時から『この冊子に綴った内容が必要となるのは、少なくとも5年は先のことだろう』と考えておりました。
理由は、当時はまだ「人材確保に苦慮はするが全く充足していないわけではなかった」からです。
しかし、介護事業所数は増加の一途を辿っていましたし、当時は“世の中の景気が悪かった”ため異業種からの人材流入(補充)があっただけで、景気が回復し、他産業の求人が増えるようなことになれば「人材確保」が“より一層困難になる”だろうから、そうなれば「人材定着」という課題は事業所存続のための「死活問題」になるだろうと読んでおりました。
そのことは冊子にも記載しており、介護人材の定着に努めなければ、いずれは「サービスの維持が困難になる」と綴りました。
今後、福祉業界は更に“人材難”が加速する可能性が大です。
「代わりの人材がいなければ外国人労働者を受け入れればいい、介護ロボットを導入すればいい」というお考えの方もいらっしゃるかも知れませんが、果たして、それで“競争原理が働き始めている介護業界”を生き抜くことができるのでしょうか?
他事業所に負けないだけのサービスの質を確保し、維持することができるのでしょうか?
正直に申し上げて、まだまだ福祉業界内では「人材定着」への興味関心、そして、危機感が薄いように感じます。
しかしながら、「人材が確保できずに閉鎖する介護事業所」も増えつつあります。
今こそ、「人材定着」と真剣に向き合うべき時だと思います。
役に立つかどうかは分かりませんが、この冊子にご興味のある方には無料で差し上げますので、ぜひお声掛けください。
もしかしたら、少しは役に立つ“かも”しれないので...